朝起きると顎にだるさや痛みを感じたり、
日常生活のなかでふと気がつくと歯を食いしばっていることはありませんか?
食いしばりは無意識のなかで起こることが多く、
長時間続くと歯や顎に様々な問題を引き起こす可能性があります。
食いしばりの原因を把握することにより、適切な対処を行うことができます。
昼と夜の食いしばりの違い
噛む力は、日中だとおおよそご自身の体重ほどと言われています。
それが就寝時では約100〜250kg程度に負荷が増幅され、
起きている時の2〜4倍程度に増幅されるといわれています。
そのため食いしばりをよくしている人は、咬筋(エラ)が通常よりも発達しているため、
咬筋が張っていて、頬は膨らんでいます。
食いしばりはいずれも、顎関節の負担が増幅するため、顎関節症につながることがあります。
そしてまた、顎関節症が食いしばりを悪化させることもあると言われています。 適切な治療により、食いしばりのリスクを下げることが大切です。
食いしばりの原因
- ストレス
ストレスや精神的な緊張は食いしばりの主な原因とされています。
ストレスが食いしばりの頻度と強度を増加させるため、
日常生活でストレスが多い人ほど歯を食いしばる傾向があります。 - 不正咬合
上下の歯の噛み合わせが正しくない場合、
無意識に顎を噛める位置に動かして調整するため、食いしばりが発生しやすくなります。
上下の歯が正しく噛み合わないことで、顎に負荷がかかるためです。 - アルコールやカフェインの影響
飲酒や喫煙、あるいはカフェインの摂取過多により交感神経が優位になるため
食いしばりが起こりやすくなります。
食いしばりセルフチェック
- 起床時、顎やこめかみに痛みを感じる
朝起きたときに顎関節などに痛みやだるさを感じる場合、
睡眠中に食いしばりをしている可能性があります。 - 口を大きく開けたり噛むと顎に痛みがある
食いしばりが原因で顎の筋肉や関節に負担がかかり、痛みが生じることがあります。 - 歯が平坦になっている
歯に先端の形態が平坦になっている方は
食いしばりによって歯がすり減っている可能性があります。 - 夜間の歯ぎしりを指摘されたことがある
家族やパートナーから、睡眠中に歯ぎしりをしていると言われたことがある場合、
食いしばりの可能性が高いです。 - 日中でも無意識に歯を食いしばっていることがある
集中しているときやストレスをに感じている時などに、
無意識に歯を食いしばっていることに気づいたことがある場合 食いしばりの傾向が強いです。
セルフチェックの結果、上記事項が当てはまる人ほど食いしばりの可能性があります。
食いしばりの対策
・ストレス管理
リラクゼーションや趣味の時間を取り入れることで、日常のストレスを軽減しましょう。
・睡眠環境の改善
就寝前のアルコールやカフェインの摂取量に気を付け、質のいい睡眠を心掛けましょう。
・ナイトガードの使用
就寝時につけるマウスピースを装着することで、食いしばりに対する歯への負担を軽減できます。
・咬筋ボトックス®
「ボツリヌストキシン」という複合毒素から毒素を取り除き、抽出されたタンパク質の一種を筋肉内に注射する治療方法のことです。
ボツリヌス治療は筋症状の緩和に有効で安全な治療であることがいわれています。
・適切な噛み合わせの治療
歯科医院で噛み合わせのチェックをうけ、 必要であれば噛み合わせの調整や矯正治療を行い改善しましょう。
不正咬合は食いしばりと強く関係しています。
噛み合わせの治療することにより、食いしばりを減らせることもあります。
当院では矯正相談を無料で行っておりますので、ご検討中の方はぜひ一度当院へお越しください。