食育③ 離乳食の与え方 ~歯が生えてから~|DOCTORʼS BLOG|新浦安カタヤマ矯正歯科|新浦安駅直結|矯正歯科の専門医院
2025.01.20

今回は前回の離乳食の与え方の続きになります。
前回は、離乳食期の初期、についてご説明いたしました。
『食育② 離乳食の始め方』『食育とは』

今回は離乳中期、後期、完了期までのポイントをお伝えしていきます。 離乳中期になると歯が生えてきます。歯が生えてからの食べ方は舌の動きが少しずつ変わり、歯をしっかり使って噛むことが大切になってきます。この時に正しく歯や舌・口の力を使えるようにならないと、舌癖が出てしまい、開咬(オープンバイト)の原因になり、噛み合わせにも影響が出てきます。なので、その時期の舌の成長を促すためにも、離乳食の与え方は歯科的に重要になります。

離乳中期(7・8ヶ月頃)のポイント

7~8ヶ月ごろになると前歯が生え始めてきます。

唇を使って食べ物を取り込み、舌を上下に動かして上あごに食べ物を押し当ててモグモグと口を動かしながら食べ物をつぶして飲み込むことを覚えます。

舌を使って食べ物をひとまとめにする動きを覚える時期なので、舌でつぶせる軟らかさの食べ物(絹ごし豆腐など)でとろみがあるものを与えましょう。

食べさせ方は、下唇に食べ物をのせたスプーンを置き、赤ちゃんが食べ物を取り込むのを待ち、モグモグ、ゴックンをしてから次の1さじを置いてあげましょう。

ここでゴックンをする前に食べ物をのせてしまうと飲み込みを上手に覚えられないので、ゴックンするまで待ってあげることが大切になります。

離乳後期(9~11か月頃)のポイント

9~11か月くらいになると食への興味が出てくるようになり、自分から手を使って食べるようになってきます。舌が左右にも動くようになり、食べ物を舌で奥の歯ぐきに移動させてつぶしてから飲み込むことを覚えます。

子どもは、自分の手やスプーンやフォークなどを使って食べる練習をしながら前歯で噛み切り、奥歯ですりつぶすという歯を使った咀嚼の仕方を覚えていきます。自分の一口量の感覚は唇でとらえて前歯で噛み切らないとわかりません。できるだけ自分で食べようとする意欲を育てるために、手づかみ食べを大切にしてください。

離乳完了期(12~18か月頃)のポイント

12~18カ月頃です。前歯が8本生えそろうのは1歳前後でその頃には奥歯も生え始めます。

歯ぐきや歯でかみつぶして飲み込む動きを覚えます。食べ物の固さは歯ぐきで噛みつぶせる肉だんごくらいの固さが目安です。この時期は手で食べることによって目と手と口を強調させて食べる大切な時期です。手づかみ食べを充分にさせることで口へ詰め込みすぎたり、食べこぼしたりしながら一口量を覚えさせましょう。

大人と同じテーブルで食べさせると食欲アップするので、子ども椅子に座らせ、ひじがテーブルにつくように椅子などを調節すると食べやすくなります。手づかみ食べを中心にしつつ、スプーンやフォークを持たせてみてもいいかもしれません。

もし、歯が生えていても口をよく動かさずにまる飲みしていていたら、それは食材をうまくすりつぶすことができていない証拠です。まずは、食材を舌と上あごで簡単につぶせる絹ごし豆腐くらいのやわらかさにして、舌と上あごでつぶす練習をさせてあげましょう。

離乳食の進め方には個人差があります。歯の生え方と離乳食のステップは必ずしも一致しません。お子様に合ったペースで無理なく食育に取り組んでみてくださいね。

最後までご覧になっていただきありがとうございました。

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