矯正治療中の知覚過敏はなぜおこるの?|DOCTORʼS BLOG|新浦安カタヤマ矯正歯科|新浦安直結|矯正歯科の専門医院
2023.06.08

知覚過敏とは

冷たいものや熱いものを食べたり飲んだりした際に、歯がしみると感じたことはありませんか?知覚過敏とは、虫歯ではないのに冷たいものや歯ブラシの毛先などの刺激で歯がしみる状態のことです。甘いものや酸っぱいものも刺激になり、症状を感じることもあります。

通常歯はエナメル質という硬い組織で覆われており、その内側に象牙質というやわらかい組織があります。象牙質には神経に通う管が通っているので象牙質があらわになると痛みを感じるようになります。

歯の根元はエナメル質で覆われておらず、歯ぐきが下がると象牙質が露出されるので痛みが出ます。

またエナメル質がすり減ったり、歯ぐきが下がると、エナメル質で覆われていない象牙質に刺激が伝わり、歯がしみる原因となります。

矯正中は知覚過敏になりやすいと言われています。
それはなぜなのでしょうか?理由をご説明していきます。

矯正中に知覚過敏になりやすい理由

① 歯と歯茎の間に隙間ができるため
矯正治療中は歯の根っこに力を加えて歯を動かしていきます。歯の根っこが動く際に、歯と歯茎の間に一時的に隙間ができます。歯が動き終わるとその隙間は埋まりますが、一時的に出来た隙間に刺激が伝わりしみることがあります。

② 歯を削るため
矯正治療中にIPRという歯と歯の間を削って隙間を作る処置をすることがあります。
削ることによって象牙質がみえてしまうことはありませんが、一時的に刺激が伝わりやすくなり、しみる原因となることもあります。

③ 強く歯を磨いてしまっているため
矯正治療中、虫歯にならないように丁寧に歯磨きをしていただくことがとても大切です。
しかし、頑張って力をいれてゴシゴシ歯磨きをしてしまうと、エナメル質が薄くなってしまったり、歯肉退縮の原因となります。歯ぐきが退縮してしまうと、歯の根っこが露出している状態になり、しみる原因となります。

知覚過敏になった時の対処法

矯正治療中の知覚過敏は一時的なことが多く、様子を見ていただくと良くなってくる場合が多いです。しかし、水を飲むのもつらいとなるくらい症状が出てくる場合もありますので、その時の対処法をご説明いたします。

① ブラッシングは丁寧に優しく行いましょう。
矯正治療中は歯みがきがし難く、虫歯のリスクが高くなります。そのため、歯みがきを丁寧に行っていただく必要がありますが、虫歯にならないよう磨き過ぎてしまうと、かえって歯や歯ぐきを傷つけてしまい知覚過敏の症状が強くなってしまいます。

② 歯ブラシはかためのものは使わず、やわらかめの歯ブラシを使いましょう。
知覚過敏になりやすい方は、ブラッシング圧が強かったり磨きすぎたりする方が多いです。かための歯ブラシを使うと、歯や歯肉が傷つきやすいので、やわらかめの歯ブラシを使用しましょう。

③知覚過敏用の歯磨き粉を使いましょう。
当院では、メルサージュヒスケアという商品を販売しています。この歯磨剤には神経の痛みの伝達をブロックする硝酸カリウムという成分と、象牙細管という神経につながるトンネルの入り口をふさいで刺激をブロックしてくれる乳酸アルミニウムという成分が入っていますので知覚過敏の症状を抑制してくれる効果があります。1日2回こちらの歯磨き粉で歯磨きをするとよいでしょう。知覚過敏で悩まれている方におすすめです。

④ ホワイトニング向けの歯磨き粉には注意しましょう。
ホワイトニング向けの歯磨き粉には研磨剤が多く含まれる傾向があります。必ず成分を確認し、知覚過敏の症状をやわらげたい方はホワイトニング向けの歯磨き粉は避け、研磨剤が含まれていない歯磨き粉を選ぶようにした方が良いでしょう。

⑤ 歯医者を受診しましょう。
一時的な痛みであることが多いですが、様子を見ても改善がみられない場合は無理をせずご来院ください。当院では歯に知覚過敏用のお薬を塗布したり、歯の根元の部分にコーティング剤を塗って対応いたします。
毎日のブラッシングなどでコーティング剤は剥がれていきますが、その頃には痛みが落ち着いていることも多くございます。再度塗布すると、コーティングされ効果が継続されます。

矯正治療中は、歯が動く痛みだけでなく、歯がしみる痛みがあったり、その他ご心配なこともあるかと思います。
気になることがございましたら、まずはお気軽にご相談ください。

タグ
おすすめ記事
2021.10.12
2021.09.22
2021.12.04
2021.10.13
2021.10.26