鼻呼吸と口呼吸どちらが良いの?|DOCTORʼS BLOG|新浦安カタヤマ矯正歯科|新浦安駅直結|矯正歯科の専門医院
2023.07.14

みなさん、普段から鼻呼吸できていますか?

以前こちらのブログ(口呼吸と歯並びについて)でも紹介したように、口呼吸をしてしまうと歯科では歯並びに影響を及ぼしてしまうとお話しさせていただきました。
また、口呼吸が原因で歯に着色が付きやすくなるというお話(矯正治療中の着色)もさせていただきました。

このように、口呼吸にはデメリットが多く、我々は口呼吸ではなく鼻呼吸をした方が健康のために良いとされています。

今回は鼻呼吸のメリットや役割をご説明させていただきます。


鼻は加湿器、空気清浄機、エアコンの3つの役割を持っていると言われています。

加湿器としての役割とは?

鼻水は1日に約1リットルも分泌されています。そのうち約7割は、鼻を通る空気を加湿するのに利用されます。鼻水が取り込んだ空気に湿り気を与えることで、体内に入る空気の湿度は90%以上に高められます。しかし、口呼吸ではこれほど湿度を上げることができません。鼻呼吸の場合より口呼吸のほうが口腔内を乾燥させてしまい、その影響でくちびるがカサカサになってしまったり、虫歯になりやすくなったりしてしまいます。

空気清浄機としての役割は?

鼻は空気をきれいにする働きも持っています。

鼻には鼻毛があります、鼻毛はホコリなどが体内に侵入するのを防いでくれます。そして鼻の粘膜は線毛上皮といい、そこには線毛という細い毛のようなものがたくさん生えておりその線毛と粘液層が細菌やウイルスなどを排除します。つまり、鼻から入った空気は多くの異物が除去されており、空気清浄機から放出された空気のような状態になっているのです。また、粘液には抗体があるため、細菌やウイルスが粘膜に付着したり侵入するのを防ぎます。風邪やインフルエンザは病原体が細胞内や粘膜で増殖することで発症しますので、鼻から入った空気は口から入る空気より感染症にかかるリスクが少なくなるのです。

エアコンとしての役割は?

鼻から呼吸することで、空気が温められます。鼻の中は温度が高い方がいいと言われています。それは、低体温は免疫力が低いと言われているのと同じで、温度が低いと鼻の中に存在する白血球や異物を排出する役割である線毛のはたらきが弱まってしまうからです。適切な温度は35~37℃と言われていますが、口呼吸だとここまで、温められることがなく、冷たいまま空気が肺に届けられてしまいます。すると、肺の免疫力が低下するリスクにつながり、肺にかかる負担が大きくなってしまいます。

鼻はこれだけの役割をになっており、きれいな空気を取り込むためにはたらいているのです。歯科だけでなく、全身の健康のために鼻呼吸はとても重要なのです。

ハミングをするだけで副鼻腔炎が予防できる

私たち人間の鼻の粘膜には、線毛といい小さな線毛という細い毛のようなものがたくさん生えています。鼻の中に異物が入ってきたら、その線毛が1秒間に10~15回も波打つことで鼻汁とともに異物を排除しています。また、線毛からは細菌をやっつけてくれる一酸化窒素というものが生み出されています。線毛と一酸化窒素によって鼻の免疫は保たれているわけです。

みなさん、ハミングとは何か知っていますか?

ハミングとは、いわゆる鼻歌というもので、口を開けずに鼻に息を通して歌うことです。

ハミングをするだけで、副鼻腔炎が予防できるという説があります。

副鼻腔炎とは副鼻腔といわれる鼻の奥の空洞に炎症がおこる病気です。ウイルスや細菌などの感染によって起こり、鼻汁や鼻づまりなどの症状を呈します。

ハミングが副鼻腔炎を予防できる仕組みを説明していきます。

さきほど、鼻の中の粘膜には線毛というたくさんの細い毛のようなものがあると説明しました。線毛が波打つことで鼻の中の異物を鼻汁とともに排出していきます。なので、ハミングをすることによって、鼻の中に空気が多く入り、線毛が多く波打つことになるのです。また、波打つことで細菌を倒してくれる一酸化窒素も多く生み出されて、鼻腔内での細菌増殖を妨げて細菌感染がおきにくくなり、副鼻腔炎の予防につながるのです。

ハミングはいつでもどこでもできますし、副作用や手間もないので、習慣にもしやすいです。

ハミングで歌を歌えば楽しく副鼻腔炎の予防ができるので、おすすめです。鼻炎を起こしやすい方は、ぜひハミングを試してみてください。

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